
【イラストレーター・sakiyama】退廃的で少し気持ち悪いを楽しむ。 でもカッコいいし、カワいい。
「ずっと真夜中でいいのに。」、「Sou」、「蜂屋ななし」などのミュージックビデオの制作。サンキューマート、ヴィレッジヴァンガード、ドワンゴジェイピーストア、更にはアパレルブランド「CuLLt」とのコラボアイテム開発など、幅広く活動しているsakiyamaさん。ちょっとダークな中に、虚脱、ゲスさが滲み出る創作物に「表情が好きすぎる」、「気持ちいい狂いさ」、「ゲスくてイケメン!」など、少し特異な賛辞で埋め尽くされている。

2017年頃からSNSに作品をアップするようになったという事で、ちょっと遡って色々と拝見してみた。誠に勝手ながら所感で申し上げるが、お酒が好きなんだなぁと感じた(笑)
(いきなり作品以外の感想で申し訳ございません。。。)
ただ、そんな浸る時は浸る、そこから目が覚めた時、ふと何も考えなくなる時、その瞬間に生まれる虚脱感。そこからsakiyamaさんの作品が生まれてくるのではと感じた。更に言えば、登場する人物の一人一人は、sakiyamaさん自分自身を描写しているのでは?と。
2018年6月11日に投稿されたイラストとツイートがある。

「現実がどんなにしんどくても、絵を描くことは楽しいです。
笑おうとおもいます。笑いましょう。」
シンプルにかっこいいなと思った。このツイートは下記作品「吐いて吐いて朝を迎える」と題した作品を見ていただいた方々に感謝の意を表してのものだ。このような形で、イベント出演や見ていただいた方々にイラストに一言を添えてtwitterにアップされているものが多くある。そんなsakiyamaさんの粋な生き様から生まれる作品に多くの人が惹かれていったのかなとも感じた。

そして2019年、前述したミュージックビデオや各所でのコラボアイテム発表など、フリーランスのイラストレーターとしての活動がスタートしてからの勢いがすさまじい。

一体、いまsakiyamaさんは何を考えて絵を描いて、これからどう活動していくんだろう。色々と質問をしてみようと思う。
Q1. 絵を描き始めたのはいつ頃でしょうか?又いつ頃から絵を仕事にしようと?
A. 絵は小さい頃から好きでした。でも自分には才能がないと気づいて、挫折して高校生くらいからはほとんど描いてなかったです。絵を仕事にするつもりも全くなくて、仕事は普通の事務をずっとしていました。
Q2. このような作風を描くようになったきっかけはございますでしょうか? 作品を見ると人物以外に、ガーベラとひまわりをよく見かけます(笑)
A. 社会人になってまた絵を描こうと思ったきっかけでもあるのですが、もう感情に任せて思いっきり好きなように描いてしまおうと吹っ切れたことです。お花は単純に好きなので描きたいなあと、特に深い理由はないです…
Q3. いくつかの作品の登場人物がsakiyamaさん自身の気持ちを描写しているのではないかと勝手に想像してしまったのですが(汗)いつもどのように人物を描かれているのでしょうか?
A. 人物というより絵自体、もともと音楽を聴きながらでないと描けなくて、その時しっくりくる曲のノリで描くことが多いです。私はひねくれているので、自分の気持ちをそのまま描写することはありません(笑)
Q4. 2018年に廃墟を描く事にものすごくハマられたようですが、今後のsakiyamaさんの作品で、こんな背景の中で作品を描いてみたいなどの構想はございますか?
A. 特にパッと浮かぶものはないです。色々なものを描いてみたいです。
Q5. 2019年は作品制作以外に音楽、ファッション分野でのコラボなど、本当に幅広い活動をされましたね。フリーランスとしてスタートした昨年は、ご自身としてはどんな1年だったでしょうか?
A. お陰様で、本当にご縁に恵まれた年だったなあと思います。 気づいたら1年終わっていました。がむしゃらでした。
Q6. 最後にsakiyamaさんにとって「絵を描く」とは何でしょうか?
A. 重たい言い方ですが、毒であり薬だと思っています。きっともう飲まなきゃ生きていけないです。 (あとお酒大好きです!)
sakiyamaさん、ご質問にお答えいただきありがとうございました。
sakiyama(さきやま)
東京都在住。会社員として働きながら、2017年頃からSNSをメインに趣味でイラストを公開。2019年からフリーランスのイラストレーターとして、ミュージックビデオ等を中心に活動中。
【主な使用ソフト】Photoshop CC/After Effects CC